定山渓鉄道資料集
【定山渓鉄道沿線百話 その一八
ポートレート×定鉄沿線「月見橋下にて」】
《過去》
大正一二年七月ごろに撮られた、月見橋の下で川遊びをする子どもたち。背景の上の方に見えるのは鹿の湯クラブで現在のホテル鹿の湯。川岸に見える東屋は、源泉のすぐそばに岩を削った浴槽がつくられた場所で、この当時「天然湯」と呼ばれてだれでも自由に入ることができました。それまでは九〇度近い源泉が河原の大石の隙間から滾々と湧き出したままで、その隙間にトウモロコシやカボチャを入れて、煮て食べていた人の姿もしばしば見られたそうです。
《現代》
下は平成二一年の一月で同じ月見橋の下からですが、実は同じ地点ではなく対岸より川上側を背景に撮ったもの。上の方に見える建物は定山渓観光ホテル山渓苑。
風もなく雪のちらつくマイナス八度の寒空の中、凍りつきそうな水際での撮影でした。
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